カウンセリングとは何か。個人の悩みを聞き、問題解決のための支援や助言を与えること。手元の国語辞典ではこのように定義されています。本書では、臨床心理士である著者が、専門家ではなくユーザーの側からみた意義を解き明かそうと試みます。カウンセリングによってユーザーの生活や人生がどのように「変化」するのか、具体的な事例を踏まえて語られます。
各章の冒頭で、大江健三郎、コナン・ドイル、シェイクスピアなどの文学作品の文章が引用されているのも印象的です。人生の変化は本質的に「文学的なもの」であり、「古い物語を終わらせ、新しい物語をはじめる」、それが「変化するということ」である。小説を読むように、カウンセリングという名の冒険を追体験することができました。
